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アート

ダブルイメージ

「on the table」のシリーズと、自作の立体をモチーフにする白い作品との間の時期に制作していた移行期の作品。
インタリオ・オン・フォトの作品では、写真と絵画、現実と虚構が重なり合うことで、そのどちらでもない、絵画特有のものが立ち上がってくるのではないか。越境することで超越的なものに触れられるのではないかという考えのもと制作している。
ダブルイメージとしたこのシリーズでは下地の写真と重ねられる版の図像で意識的に噛み合ないものを選択した。写真の立体的な図像と、版の平面的な図像を重ねることで、観者の視線は虚構の空間に入り込むことを平面的な図像で阻害され、平面的な図像を見ようとすると隙間からのぞく虚構の図像で阻害される。 どのように見るべきか視点が定まらない時、われわれは何を見ようとしているのだろうと問う作品。
ここで描かれるようになったドットによる平面的な模様は、その後の白い作品になってからも繰り返し描かれることになった。またグリッド状の模様は、その後の自作の立体の規則性とも繋がる。



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