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アート
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浄土をテーマとしたインスタレーションとして、名古屋市美術館の展覧会に合わせて描いたもの。
展示室の壁面をミラーフィルムで覆い、透明のグルーガンで描いていった。ミラーフィルムはグルーガンの熱によって縮み、光を複雑に拡散し、像を無数に反射させる空間となった。
描いたのは、大阪の金剛寺にある《日月山水図屏風》をモチーフにしたもの。この六曲一双の屏風は、右隻に春と夏の自然と太陽が、左隻に秋と冬の自然と月が描かれている。自然に畏怖を感じ、そこに神性を見出すとともに、昼と夜、四季といった時間の移ろいが一双の中に現され、時空を超えた永遠の世界が表現されてる。そんな様子を浄土をあらわす部屋の壁面に描いた。それぞれ太陽と月を現す部分には、兎をモチーフに使った丸いパネルの作品がかかっていたり、様々な箇所に画中画として過去の自作が配置されている。鑑賞者を含めた周りの景色を映すこの壁面は、空間に永遠の広がりを与え、また平泉の中尊寺金色堂のような、きらびやかな浄土世界を表現している。

展覧会歴

  • 2012年 「ポジション2012 名古屋発現代美術 この場所から見る世界」名古屋市美術館

(12-2) PURE LAND - SUN AND MOON LANDSCAPE

 

2012年

400×2000cm

金属蒸着フィルム、グルー、既存作品

作家蔵