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アート
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中世のタペストリー《貴婦人と一角獣》のうち、「視覚」を表しているとされている1点をモチーフにした作品《(11-7) THE LADY AND THE UNICORN - SIGHT》のドローイング。タペストリーで印象的な赤い背景の部分や、中央の黒い楕円形の島の様な、描写の無い箇所を中心に植物や動物などを細密に描写した。細密な描写(図)も均質にしていくと、部分の意味合いは弱まり、「地」の様になっていく。しかしタペストリーとは、隣り合う糸が順番に織られていくことで作られているので、実際は「描写(図)」とその下の「地」という関係は、作者の概念の中にのみ存在し、制作の工程には存在しない並列な関係の絵画である。

展覧会歴

(D11-7) THE LADY AND THE UNICORN - SIGHT

 

2011年

183×194cm

トレーシングペーパー、インク、鉛筆

作家蔵