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「アイチ・ジーン コメント」

 私の平面作品は制作工程に立体制作や写真などが加わっているため、鑑賞者の多くは、絵画なのか写真なのか、またはそれ以外のものなのか、戸惑いを感じるようです。私はそのようなはっきりしない中から、ジャンルや、リアル、フィクションといったものの交差する境界線上にある極点を見出したいと思っています。

 モチーフだった立体をはじめてインスタレーションしたとき、会場横の公園で遊んでいた子供たちがやってきて、遊んでいた勢いそのままに平面作品には目もくれずその前を駆け抜け、立体が展示されている場所にしゃがみ込み、あーでもないこーでもないと楽しそうにしていました。