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アート
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山田純嗣
黒い地に小さな白い点が点在する画面に目を凝らすと、動物の姿が浮かび上がってくる。遠目にはミニマルな画面に、具象を用いたダブルイメージの作品。
暗闇の中で動物たちが目を光らせるこれは、トーマス・ルフの《星雲》 のイメージと、DVDで見たバラエティで、お笑い芸人がジャングルで夜中に光る動物の目を怖がっている、そんな二つの画像が心に残って生まれた作品。何億光年も離れた星たちの時間を地球上の我々が共有している、というロマンチックな星空と、一人の男が部屋でDVDを見ながら笑っている、という二つの事柄が不幸にも出会ってしまったような作品。作品が生まれるきっかけは案外こんなことだったりする。

展覧会歴

  • 2012年 「ポジション2012 名古屋発現代美術 この場所から見る世界」名古屋市美術館
  • 2010年 「日本当代版画招待展」浙江省美術館(中国)
  • 2009年 「日本版画展覧会」上海圣菱艺术画廊(中国)
  • 2009年 個展「絵画をめぐって ―The Pure Land―」中京大学アートギャラリーC・スクエア(名古屋)
  • 2008年 個展「DEEP FOREST ―既視感の森―」日本橋髙島屋美術画廊X(東京)

(08-2) NIGHT ON THE WILDS

 

2008年

91×120cm

ポリコートパネルに印画紙、樹脂、インタリオ・オン・フォト

ed.3

作家蔵